論文作成に向けて Q&A集

「そもそも論文って?」「論文なんて書いたことが無いからハードルが高い」と思われている方がいらっしゃると思うので、ここではいろいろな質問にお答えします。

●TA実践研究投稿 Q&A集(PDF版)ダウンロード
Q.01: 論文のテーマはどのように探せばよいですか?
A.01: A.1 最初から“論文ありき”で、論文のテーマをお考えになると難しくなります。日常活動をメモし、記録を取ることで、日ごろから興味をもっていることが意識化されます。さらに活動している中で、確認(検証)したいことや明らかにしたいことなどが湧き出て、テーマにつながっていくことが多いと思われます。そのためにも協会発行『心理学系論文ガイドブック』の付録3『TA 実践活動報告』用テンプレートをお使いいただき、論文の前に報告スタイルとして考えてみるのも一つの方法です。
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Q.02: 文献はどのように探せばいいのですか?
A.02: まずは気軽に見られ、協会の財産である『TA実践研究』の最近のバックナンバーを参考にしてください。また、日本交流分析学会の『交流分析研究』はTAの専門誌としてもお勧めです。学術雑誌やインターネット検索などで参照した論文の末尾に、引用・参考文献が掲載されているので参照してください。また、最新の論文を閲覧することで、どのような研究がなされているか把握することができ、研究方法や論文の書き方についても大変参考になります。
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Q.03: 支部に提出した活動報告に書き加えただけのものは二重投稿になりますか?
A.03: 活動報告に新たな知見や考察を加えて、ブラッシュアップしたものへ加筆・訂正される場合は二重投稿にはなりません。同じ報告をそのまま投稿することは避けてください。いくつかの活動報告を総合的にまとめ直すことなども可能です。
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Q.04: 投稿する際、どうして投稿料を支払うのですか?
A.04: 投稿料は『TA実践研究』に投稿された論文に対する、主に査読のための費用になります。理工学系、心理学系等に限らず、何処の学会でも査読のための費用はかかります。当協会でも、査読者に謝金として支払っています。1つの投稿論文に対して、査読者を複数名依頼し、複数回投稿論文を読んでいただいています。
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Q.05: 「査読」とは、どのようなことをするのですか?
A.05: 「査読」とは、第三者である覆面の査読者が投稿論文について、論文としての形態を成しているか、論文の目的が明確に示され方法・結果・考察・結論が正しく導かれているかなどの視点で評価することを指しています。協会では論文の判定基準を定めており、そのチェック項目に沿って内容を審査しています。
また、主査、副査の2名以上の査読者により行われ、各々の査読結果を主査(責任査読者)がまとめた上で、査読結果通知としてお知らせします。その際、より良い論文を目指すために、あくまでも査読者からの提案事項として投稿者に検討してもらうことを趣意としています。なお、査読者には投稿者のお名前も伏せて進めています。
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Q.06: 「査読者」は、どのようにして決められるのですか?
A.06: 教授・准教授の中から査読者チームを作り、査読依頼をして投稿論文ごとに査読をお願いしています。査読者チームのメンバーは、論文指導・審査委員会が主催する「査読のしかた勉強会」に参加していただき、査読者にお願いしたいことを確認しています。1つの論文に複数の査読者(1名は責任査読者【主査】)を配し、責任査読者は査読者間の意見に矛盾がないかチェックし、まとめています。
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Q.07: 『TA 実践研究』・『TA 実践活動報告書』に投稿したい時、どうしたらよいですか?
A.07: 『TA 実践研究』・『TA 実践活動報告書』に投稿したい時、どうしたらよいですか? A.7 『TA実践研究』・『TA 実践活動報告書』の投稿希望者は、協会HPより「投稿申請書」、「投稿時チエックリスト」、「文献の書き方」を入手してこれらに沿って進めます。「投稿申請書」を所属支部長にメール・FAXし、支部長の確認を取得したうえ、「投稿申請書」を本部指定のメールアドレス「toko@j-taa.org」に送付してください。同時に原稿3部を本部論文委員会宛に送付し、投稿料(一般投稿料¥15,500円 報告書¥3,850円)を振り込んでください。
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Q.08: 投稿論文の締切は、いつですか?
A.08: 『TA実践研究』への一般投稿論文の締切は、毎年5月31日です。2020年に改定された『心理学系論文ガイドブック』の付録3『TA 実践活動報告』作成用テンプレートを利用しての活動報告は、無審査のため複数回締切日を設けています。詳細はHPの投稿手続をご覧ください。
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Q.09: 投稿論文集『TA実践研究』と『TA 実践活動報告』や支部発行の『会員活動報告集』とはどう違うのですか?
A.09: 投稿論文集は、査読(審査)にかける論文を集めたもので、必ず論文としての形式を踏んでいる必要があります。論文では、新たな知見や、より一般性のある理論構築・考察が加わるなどで、後継研究者に有用なものであることが求められているからです。活動報告集でまとめたものを土台に研究テーマを決め、論文を練っていく感じです。実践報告は、活動の報告や文献のまとめ、実験結果のレポートであってよいと考えますが、まず活動報告として投稿することでいろいろと意見をいただけるので、次のステップではそのような意見を踏まえ、一般化して投稿論文に繋げていただければと思います。
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Q.10: 書いている途中で、アドバイスが欲しい時はどうすればいいですか?
A.10: 各支部にアドバイスをしてくれる方を紹介してもらったり、相談してみたりしてください。専任の委員はいないので、各支部にて指導をお願いしたいと思います。各支部の支部長、あるいは、実践報告集を担当している方に相談して下さい。 なお、論文指導・審査委員会の主催する「論文の書き方勉強会」などに積極的に参加されることをお勧めします。
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Q.11: 交流分析理論をさらに踏み込んで教えて欲しい時はどうしたらいいですか?
A.11: 各支部にて、会員指導セクションや交流分析士上級者に相談して、指導をお願いしてください。ただ、原則論として、理論深耕は基本的には自己啓発・自己学習の範囲であることを忘れずに日頃から努力したいものです。
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Q.12: 論文に使うエゴグラムはどれがいいですか?
A.12: 使用目的によっては、どのエゴグラムを使用しても良い場合がありますが、TEGやSGEなど信頼性・妥当性が検証された質問紙を使用することで、論文の信用性・妥当性も高まるということも念頭に置いてください。論文の文献には、使用した質問紙を必ず明記してください。
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Q.13: 投稿論文の採択・不採択はどのようにして決まるのですか?
A.13: 複数の査読者による査読の結果、協会の論文判定基準と全体評価を勘案し、「採択」・「修正採択」・「修正再審査」・「不採択」が決まります。複数の査読者が目を通すことで、恣意性や見落としを減らすようにしています。 また、最終的に採択となるよう、なるべく具体的なアドバイスを心掛けています。 論文指導・審査委員会で査読者の結果を取りまとめて最終決定を確認して投稿者にお知らせしています。
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Q.14: 査読者から戻ってきた査読結果が「採択」以外の結果だったら、どうするのですか?
A.14: 「採択」以外に「修正採択」・「修正再審査」・「不採択」の3種類の判定があります。 「修正採択」は、論文の修正が比較的少ないもので、投稿者が修正を受け入れて修正原稿を送っていただければ、ほぼ「採択」になります。「修正再審査」は、投稿者が修正した原稿を再査読して進めます。査読者としては、可能な限り投稿者にアドバイスをする方向で考えてもらいますが、残念ながら、『TA実践研究』に掲載するには、まだ修正の余地があると考えた場合は、次回へのチャレンジにつながるような提案をさせていただきます。
査読者は、なぜ採択以外となったかについて、コメントしていますので、それを把握して改善していただくことが望まれます。それによって論文がブラッシュアップされていくと考えています。査読結果がどうであったかが査読通知に書かれていますので、それをお読みいただき対応して下さい。
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Q.15: 査読者の意見に従えない場合はどうするのですか?
A.15: 査読者は、投稿者の論文をより良い論文にしていく立場で意見を述べていますが、あくまでも投稿者の意見が論文の主体となります。投稿者の考えをしっかり述べたうえで、進めて下さい。 どうして従えないのか、ご自身の意見を査読者への修正報告の一環として回答してください。査読者このようなとのやりとりが、査読制度の命とも言えます。査読者間で不一致に至った時のみ、委員会が間に入り対処いたします。
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Q.16: 会員の論文投稿に関して、論文指導・審査委員会はどのように関わっているのですか?
A.16: 論文指導・審査委員会は、投稿論文の審査を主たる役割とし、論文の受付・査読に関わる事務作業・論文集の編集に関わる作業を中心として関わっています。基本的に、論文の査読そのものには関わりません。
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